自己破産について
社会生活を営んでいく上で、借金をするというのは少なからず誰にでも経験があるのではないでしょうか。
親や兄弟、あるいは友人から借りるといったような場合には、余程の事がない限りは深刻な状況になることはないでしょう。
ただ、借り入れ先が消費者金融などの場合には、返済状況によっては人生を狂わせてしまう事になりかねません。
特に近頃は、キャッシングローンなどを始めとして、安易なキャッシングの利用が多くなっているように感じます。
キャッシングの審査も年々甘くなって、返済能力に多少不安な点があってもそれを承知で融資する所も増えてきています。
その結果、莫大な借金を背負うことになった人はこの10年で相当増加しています。
悪徳業者に騙されてしまった人も依然として多いのですが、自己責任で借金を増やし返済不可能な状況にまで陥ってしまった人も多いのです。
そのような人たちは、自己破産という制度に最後に望みを託すのです。
自己破産とは、簡単に言えば、返す能力がないのであれば返さなくてもいいですよ、という判断を裁判所がしてくれる制度です。
債務者が著しく返済能力を失っており経済的に破綻してしまっている状況で申し立てを行い、支払い能力がないということを裁判所が認めた場合に、債務者の財産をすべて処分し債権者に分配することで、借金を返済する義務を免除してもらう事ができるのです。
自己破産を申し立てると、必要最低限の生活費や財産以外は全て処分され、その後の生活にさまざまな制限がなされることになります。
ですが、この自己破産を行うことによって、借金を帳消しにできることは事実です。
この制度を利用すれば、もうこの世に生きることすら難しいという状況になって場合でも、救われるというケースも数多くあります。
自己破産とは、国が設けた、個人に対しての救済措置といえるのではないでしょうか。
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自己破産という制度
破産法という法律が1922年(大正11年)に制定され、その中に自己破産という制度があったので、かなり昔からある制度だという事がわかるのではないでしょうか。
その後、2005年の改正などを経て、現在は昔に比べるとはるかに利用しやすい制度になっています。
自己破産という制度を考える上において、まず皆さんにしっかりと理解してほしいのは、「誰もが持っている権利」ということです。
自己破産は法律で定められている、国民誰もが持っている権利なのです。
この制度を利用する時には、債務者には「自己嫌悪」や「債権者に対する罪悪感」と言ったような大きな重圧がのしかかるのです。
債権者が自己破産に対して制止を促すケースもありますが、それは正当な主張とは言えません。
自己破産は、国民のもつ権利なのです。
ただし、誤解してはいけませんが、自己破産は決して「借金を踏み倒すための権限」ではないという事です。
返済能力がない者に請求をするという行為は、「債権者」と「債務者」、双方にとって全く利益のない行為でしょう。
それなら国が介入することにより、少しでも両者に建設的な状況を作ろうという制度なのです。
借金を踏み倒される側の債権者も、決して納得できなくても、従わざるを得ないというわけです。
その代償として、自己破産を行った債務者にはいくつかのペナルティが課せられます。
もちろん、自己破産は何度も繰り返し行える制度ではありません。
一度自己破産をすれば、もしまた同じ状況に陥っても、一定期間は再度申し立てすることはできないのです。
自己破産すればいいから無理な借金をしても大丈夫、などと言う考えは決して持ってはいけない
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自己破産のメリット
自己破産というのは、国が認めている制度ではありますが自分で作った借金を払えないので帳消しにしてくれ、と当初の契約を破棄することになるわけですから、社会的に、無責任な行為と思われるのは当然のことと言えるのではないでしょうか。
ただし、自己破産の手続きをとる人の中には、悪徳業者にだまされて借金を負ってしまったというようなケースもあるので、必ずしも自己責任とは言えない事もあるでしょう。
手続きをとることで惨めな思いをしてしまう事もあるかもしれません。
それでも、この制度を利用すれば、大きなメリットを受けることができるのです。
自己破産することで、当然のことながら借金を支払わなくて済むことになる、という点が大きなメリットと言えるでしょう。
「免責」という言葉を聞いた事がある方もいると思います。
この免責によって、自己破産は成り立っているのです。
また、自己破産すると所有している財産は債権者に分配されることになりますが、
家財道具や現金(99万円まで)は、手元に残しておくことが可能です。
自由財産と呼ばれる、再出発のための費用なのです。
自己破産のもうひとつのメリットは、どんな人でも手続きできるという点でしょう。
民事再生や任意整理などの債務整理を行う場合には、安定した収入があるというのが条件になりますが、自己破産は誰でもできます。
また、返済の一時停止や取立てが禁止されるのもメリットと言えるでしょう。
自己破産を申し立てしている相手に対して、取立てを行うと法律違反になります。
厳しい取立てを受けて精神的に追い詰められているような場合には、自己破産を申し立てすれば、法律で取立てが禁止されます。
そのため、苦しい状況で一時的に楽になることができるという効果もあるでしょう。
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自己破産のデメリット
自己破産は、自分で作った借金を支払わなくてよくなる、ある意味、都合のいい制度であるといえるでしょう。
返済が不可能と判断された借金を帳消しにする制度なのです。
しかし、当然のことながら、ただ借金がなくなるというわけではありません。
自己破産すれば、自己破産を行う事で生じるデメリットも背負う事になるのです。
もしそのデメリットがなければ、そもそも借金という制度自体が成り立たなくなるでしょう。
自己破産すれば、簡単に踏み倒す事ができるのですから。
ひとつめのデメリットは財産の処分です。
これは当たり前のことですよね。
財産があるのならば、それを処分して借金返済に充てるというのは当然のことでしょう。
ただ、自己破産以外の整理方法であれば、マイホームなどは手放さなくて済む事もあるようです。
そういう意味では、財産の処分は自己破産だけのデメリットと言えるのではないでしょうか。
次のデメリットは、ブラックリストに載るという事です。
このブラックリストに載ってしまうと、5〜10年間はローンを組むことができなくなります。また、クレジットカードも使えなくなります。
ローンが組めないという事は、車などといった大きな買い物ができなくなりますが、そもそも自己破産する時点でお金はないわけですから、それほどデメリットとはいえないかもしれません。
一番のデメリットは、保証人に迷惑がかかるという点ではないでしょうか。
というのも、もし借金に保証人が付いていた場合、自己破産で免責が認められると、今度は保証人に支払い義務が発生することになります。
借金は消すことができません。
自己破産した場合でも、その債務者が支払う必要がなくなるというだけです。
もし保証人がいれば、そちらに支払いの請求がいくということなのです。
これが、自己破産のいちばんつらい点ではないでしょうか。
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自己破産の疑問点
自己破産の手続きをとるにあたり、たくさんの疑問点があるのではないでしょうか。
その中でも、借金額がどの程度だと自己破産することができるのか、という目安が知りたいという人は多いでしょう。
実際に自己破産を申し立てしたいけれど、金額が微妙で自己破産に踏み切れないという人もたくさんいるようです。
返済が不可能であるという事を裁判所が認定してくれなければ、自己破産は成立しません。
そのため、その借金額であれば返済が可能でしょうと言われれば、それまでなのです。
返済をすることができないという具体的な証明方法などありませんから、やはり借金額は自己破産認定のひとつの目安といえるでしょう。
金額の目安としては、年収の1.5倍以上の借金総額であれば、破産認定は通るのではないかと言われています。
あくまでも目安としてとらえておいてください。
ただ、年収が大きな意味を持つというのは間違いないでしょう
。
例えば年収が500万円の人が750万円以上の借金を抱えていれば、自己破産が成立する可能性が高い、と言えるでしょう。
次に多い疑問は、自己破産した場合の夫婦の財産関連です。
つまり、配偶者の自己破産がどの程度影響するのかということです。
夫が自己破産した場合には妻の財産も処分されるのではないか、という疑問を持っている人が多いようなのです。
財産には夫婦別々に権利があり、結婚前から所有している財産、結婚後であっても妻が自分名義で購入した財産は、財産分与の対象にはなりません。
また、クレジットカードも問題なく作ることができます。
ただ、離婚したい場合に自己破産を理由にするのは少し難しいようです。
もちろん、双方の合意があり協議離婚する場合には問題ありませんが、拒否された場合には、理由が借金や自己破産だとなかなか認められないようです。
助け合い、支え合うのが夫婦、ということなのでしょう。
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